多分ミュージシャンを目指しながら下積みしていた頃の一番辛い時期の話です。
前の記事で書いた通り、僕は22歳で結婚してしまって、
その後すぐに会社を辞めています。
その後音楽で食べて行くんだ!と意気込んでいましたが、
結局全然食べて行くことができずに、工場へと流れ着きました。
自動車工場でベアリングというものをひたすら作る仕事でした。
いわゆるライン作業(流れ作業)で
僕は5本の鉄のピンをハンマーで打ち込む担当でした。
5本打ち込んではまた5本。
それを朝から晩までやり続けるのが僕の仕事でした。
僕はもう半分うつ状態になってしまいました。
ただでさえ、音楽で全然食えてない上に、
こんな単純作業でロボットのように扱われて、、、、
もう僕のクリエイティブな脳みそは腐りかけていました。
そして本当にこの頃体重が激減していき、
マックス体重時からマイナス20キロまで落ちてしまいました。
その理由はストレスからくる摂食障害です。
僕はものを食べれなくなってしまった時期があったのです。
自分の理想とあまりに違う現実に完全に滅入ってしまってました。
またこの頃から過敏性腸症候群というのも患い、
1年中下痢の状態が続きました。
しかし、この頃の工場での日々は、後々大きな結果を残すこととなるのです。
それは少し先の話になるのですが、
結果からいうと、あの工場で働いていた時は毎日頭の中で曲を作っていて、
その時に作った曲が今後アイドルに提供が決まるのでした。
まぁその話はまた今度するとして、
この経験から僕は大きな学びを得ました。
それは自分が諦めずに心の中心で夢を追い描いていさえすれば、
どんな遠回りでも、どんな辛い現実でも、
無駄にはならないんだということです。
その時は本当に辛いんですが、
もし、あそこで例えば楽しい仕事だったとしたら、
もしかしたら僕は流されてしまったかもしれません。
あの工場で働いていた日々は、自分の中のあらゆるものを整理する期間だったのかもしれません。
だからもし今、歌手を目指しながらやりたくない仕事をしている人は、
その中で自分にできることを見つけ、そして耐えて、
いいタイミングで抜けて行けることを願ってます。